本州四国連絡高速道路株式会社(以下、JB本四高速)は5月12日、同社が維持・管理する明石海峡大橋を『マインクラフト』内で再現したワールドを公開した。約53万ものブロックを使用して制作されており、「橋の管理について楽しく学べる教育コンテンツ」として、『マインクラフト』Bedrock版(統合版)向けに配布されている。
実寸大の明石海峡大橋本体に加え、点検に使用する設備や周辺の街並みも再現。橋のスケール感や構造がよく分かるワールドとなっている。プレイヤーは指示されたタスクをこなすことで、明石海峡大橋の点検作業を体験可能だ。筆者が実際にワールドに行って橋梁点検をおこなってみた。


ワールドに入ると、管理会社であるJB本四高速の施設と思われる建物の前に出る。内部には受付があり、話しかけると橋の点検作業を体験してみないかと言われ、橋桁・主塔・管理通路・路面の4つの“ステージ”が提示された。好きなステージから作業を始められるようだ。
筆者が初めに選んだ路面のステージでは、橋の伸縮箇所に異常があればそれを撮影し、道にゴミなどがあれば拾っていく作業を体験できる。世界でも有数の大きさを誇る吊り橋であるため、作業員は車を召喚して路面点検をおこなうことができる。


次に体験した管理通路ステージでは、橋の路面下にある管理通路から「桁内面作業車」なるものを使い、劣化している箇所はないか写真を使って点検した。そのほか主塔ステージでは、「磁石車輪ゴンドラ」に乗り込み、橋の主塔側面を昇り降りしながら錆びを落とす作業を体験。橋桁外面ステージでは、「桁外面作業車」を操縦し、異常箇所を写真で報告していった。これら点検作業を通して、筆者はこうした作業を日々こなす点検員の方の苦労や、インフラの維持管理の重要性をしっかりと体感することが出来た。


本ワールドを公開しているJB本四高速は、明石海峡大橋だけでなく、しまなみ海道や瀬戸大橋の維持・管理を一手に担う企業だ。生活に欠かせないインフラの保守点検業務のみならず、瀬戸内地域への関心を高める広報・観光施策にも力を入れている。今回の『マインクラフト』を使った再現ワールド公開も、橋梁管理への理解促進や地域振興を兼ねた取り組みとして展開されているようだ。
似た事例では昨年、国土交通省が「首都圏外郭放水路」を『マインクラフト』内で再現して話題となった(関連記事)。現実の建築物やインフラをゲーム内で再現する取り組みは、普段意識する機会の少ない設備や保守管理への理解を広げる試みとしても興味深い。今回の明石海峡大橋の再現ワールドも、巨大インフラを支える点検作業を疑似体験できる教育コンテンツとしてユニークな内容となっていた。読者のみなさんもこの機会に点検作業を体験してみてはいかがだろうか。

『マインクラフト』Bedrock版(統合版)はPC/iOS/Android/PS5/PS4/Xbox Series X|S/Xbox One/Nintendo Switchなどに向けて配信中だ。明石海峡大橋を扱ったワールドデータは本四高速公式サイトよりダウンロード可能。PC版にのみ対応すると案内されている。
【UPDATE 2026/5/12 20:50】
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