フロム・ソフトウェアより2026年発売予定のNintendo Switch 2向けタイトル『The Duskbloods』(ダスクブラッド)。
タイトルが発表されて以来、高い注目を集めている本作だが、2026年8月21日~24日にネットワークテストが実施される。それに先駆けて開催されたメディア向けの試遊会で判明した詳細なシステムやゲームのルールについて、感想を交えながら解説していこう。
なお、ファミ通.comでは『ダスクブラッド』のネットワークテスト版試遊会でのインプレッションを2記事に分けて掲載している。本記事では、使用できたキャラクター6名のうち3名の性能を紹介。また、今回試遊したのはネットワークテスト版と同じバージョンのもので、名称なども含めて製品版とは異なる点があるのでご注意を。
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対人ゲームだけど、一般的な対戦モノとは異なるルール フロム・ソフトウェアが作る“PvPvE”タイトルということで、本作はどのようなゲームになるのだろうか? やはりアクションが得意じゃないと難しい? 対人戦がメインになるのであれば、戦うことこそが勝利につながるのか……? なんていろいろと妄想していたのだが、想像よりもかなり独創的なゲームになっていることに驚いた。
最大8人がぶつかる対戦ゲームであり、順位が設定されているので、やはり対人戦がメインであることに間違いはない。ただ、たとえば“他プレイヤーのキルはさほど重要ではない”とか、“デスしても時間以外のペナルティはない”などなど、直接的な戦闘は一部を除いて重要視されていないのだ。

世界観は吸血鬼モノで、プレイヤーは“血族”のひとりを操作することになる。ゴシックファンタジーが中心にありながらも、スチームパンクなメカは登場するし、アジア色の強いキャラクターがいるなど、バラエティー豊か。それらをダークなテイストでまとめて包み込んでいるところに、フロム・ソフトウェアらしさが光る。
アクションに関しては、『
ダークソウル』シリーズや『エルデンリング』に通ずるものがありつつも、細かい部分でかなり異なる。観察と戦術が重要という根本のルールは同じだが、吸血鬼だからこそのアクションも満載で、慣れるほどに本作ならではの戦いが楽しめるようになっている。
それらのルールを解説しながら、実際に対戦を通して味わった感想を述べていく。システムとルールはやや複雑と感じる部分もあるので、順を追って説明していこう。
まずはゲームのルールから。プレイヤーの目的は“黄昏の戦い”と呼ばれる対戦マッチに勝利すること。ネットワークテスト版ではステージ“ロアンローの街”を舞台に、8人のプレイヤーが戦いをくり広げることになる。製品版では、また世界観の異なるステージも用意されているとのこと。

マッチングや準備は“夜の館”という拠点で実施する。“夜の館”にはほかにもいくつかの機能があるようだが、テスト版では使用できない。また、館には訓練場があり、出撃前に中庭で墓守案山子を相手に操作やアクションを練習可能だ。
マッチングは基本的にソロのようだが、ふたりで出撃する“血盟”というマッチング方法もある。この場合、ふたり1組×4チームの戦いとなる。
8人がマッチングすると“黄昏の戦い”がスタート。“黄昏の戦い”は4つのフェイズに分かれており、制限時間に達するとつぎのフェイズへ進む。フェイズごとに下位のプレイヤーは脱落となり、最後のフェイズ4になると3人での決戦が展開される。
順位は“美徳”と呼ばれるスコアによって決まり、さまざまな行動から美徳を得て1位を目指すゲームになっている。美徳の取得方法は豊富。後ほどくわしく解説しよう。
フェイズ1はいわば準備タイムで、戦力を強化するのがおもな目的。ここで美徳を取得してもいいが、このフェイズでは脱落者は発生しないので、つぎのフェイズに向けた準備を進めることになる。制限時間は360秒(6分)。
フェイズ2、3
ここからが戦いの本番といったところで、美徳を取得しながら順位を競うフェイズとなる。制限時間に達するたびにこの時点での順位が決定され、フェイズ2は下位2名、フェイズ3は下位3名が脱落する。一定時間が経過すると“儀式場”と呼ばれるエリアが出現。ここは美徳を稼ぎやすいので、向かってもいいし、こだわらなければ向かわなくてもいい。フェイズ2の制限時間は360秒(6分)、フェイズ3の制限時間は300秒(5分)だ。
フェイズ4 ここまで生き残った3名で三つ巴の決戦が始まる。最初に倒されたプレイヤーは3位に、つぎに倒されると2位、最後まで生き残ったプレイヤーが1位となる。フェイズ4は最大で600秒(10分)の制限時間があるそうだが、試遊中にその時間に達することはなかったので、10分経過するとどうなるのかはわからなかった。
なお、1度倒されても1回だけ復活でき、2度倒されると敗北になる。また、フェイズ4までに得た美徳が多いほど、プレイヤーは追加HPが得られる。
美徳は鍵を握る重要なポイント 美徳は、いわゆる勝利点のようなものだ。本作のゲームシステムの鍵を握るスコアで、多彩な方法で美徳を得ることができるのがポイントだ。とはいえ、ほかのプレイヤーを倒せばいいというわけではなく、探索などでも得られるので、戦いが苦手な人も対戦に参加できる。これは大きな要素だ。
以下に美徳を獲得する方法を解説するが、これ以外にも得る手段は存在する。ふつうに戦っていても敵が美徳をドロップしたことがあったので、これらはあくまで戦いの指針・目標のひとつと言えるだろう。なお、美徳は1、6、10のように数字で表示される。また、各美徳の取得方法で手に入るスコアは変動する。簡単なものほどスコアが低い印象だった。
討伐の美徳 フィールドに徘徊している強敵、もしくはさらに強力な力を持つ敵“侵略者”を倒すことで得られる美徳。いわゆるボス戦に勝利すれば獲得できるので、ある意味いちばんわかりやすい。
ただし、強敵との戦いは他プレイヤーが乱入してくる場合もある。トドメを刺したプレイヤーにスコアが入る仕組みなので、隠れていてトドメの瞬間だけ登場して美徳をかっさらう……なんてことも可能かもしれない。
侵略者との戦いは、周囲のプレイヤーと一時的なパーティーを組む形での共闘となる。侵略者の出現エリアに入ると共闘状態となり、ほかのプレイヤーには攻撃できなくなるので相打ちの心配は不要だ。侵略者を倒すと参加者全員に美徳などの報酬が配られ、そこから少し時間が経つと共闘状態が解除される。
誰かが侵略者との戦いを始めると、全プレイヤーに参加の有無を確認する通知が表示される。参加を了承したプレイヤーは即座に侵略者のもとへファストトラベルで移動。侵略者戦での活躍度などはとくに関係なく、戦闘が終わりそうなタイミングを見計らって参加しても、美徳などの報酬自体は手に入る。
灯の美徳 椅子に座った遺体に火を灯すことで獲得できる美徳。遺体が出現する地域はマップに表示され、最初に火を灯したプレイヤーのみが美徳を獲得することになる。通常よりも大きな遺体が出現すると、さらに大きなスコアがもらえる。
遺体を調べるだけでいいので点数自体はそこまで高くないが、探索のみで手に入るのは魅力。戦闘を仕掛けたにも関わらず、対戦を無視して相手が遺体に火を灯すと、「ああ、戦おうとしたのに美徳を獲られた!」と思ったシーンも。
烙印の美徳 プレイヤーキャラクターにはそれぞれマッチの勝利とは別の目的が用意されている。これは“烙印”と呼ばれ、キャラクター選択時にオン・オフ可能。いわゆる個別ミッションのようなもので、達成すると大量の美徳を得られる。なお、ネットワークテスト版では各キャラクターに紐づけられる形で固定されている。
本作においてかなりユニークなシステムであり、ロールプレイをさらに深める役割を担う要素だ。挑戦しなくてもいいが、達成できたら勝利が近づくので、率先してこなしたいところ。ネットワークテスト版では以下の烙印が用意されていたが、製品版ではもっと数があるそうだ。
“宿敵”の烙印は、いずれかのプレイヤーどうしが宿敵扱いとなり、相手を倒すと多くの美徳を獲得。宿敵はアイテムの香水を使うことで、ある程度どこにいるのかガイドが示される。近くに行くと“宿敵が近くにいる”的なメッセージも表示された。 “旧き友”の烙印は、いずれかのプレイヤーどうしが旧き友扱いとなり、巡り合って“同盟”(詳細は後述)を結び、ともにフェイズ4まで生き残ることが目標となる。旧き友どうしで侵略者を倒した場合は、通常よりも多く美徳を獲得できる。また、旧き友との同盟は破棄不可。 “ミュラルの眼”の烙印は、自身が異端審問官となり、毎フェイズごとに現れる“異端者”扱いとなったプレイヤーを倒すことが目標。逆に異端者扱いになったプレイヤーは、“ミュラルの眼”となっているプレイヤーを倒すことが目標になる。異端者かどうかは、エモート“我に開眼を”を使った後、他プレイヤーをロックオンすると判別できる。 “儚い恋”の烙印は、ふたりのプレイヤー同士が恋人となり、最終フェイズまで生き残ることが目標。香水を使うと、恋人の位置がある程度どこにいるのかガイドが表示される。そのプレイヤーのそばでエモート“花をどうぞ”を使い、花を受け取ってもらえれば恋人になれる。
烙印はプレイヤーのあいだに関係性を発生させ、ロールプレイをさらに深める要素と言えるだろう。
称賛の美徳 特定の行動を取って“称賛”を多く獲得すると美徳が得られる。各フェイズの終了時に称賛の順位がカウントされ、1位と2位のみ美徳を獲得。フェイズごとのランキング要素だ。 “血の牙”の称賛は、種類問わず敵を倒すことで得られる。とにかく周辺にいる弱い敵を倒すだけでもいいので美徳を得やすい。 “蒐集家”の称賛は、新しいアイテムを入手するたびに獲得できる。不要なアイテムでも探索で手に入れていくと上位に入りやすい。
いずれもリアルタイムで順位が入れ替わったときにアナウンスがある。敵プレイヤーと直接戦っていなくとも対戦に参加できるという、本作ならではのシステムだ。
儀式場の美徳 フェイズ2、3に出現する特殊なエリア。出現するエリアは、開始前から事前にマップに表示される。 “剣の美徳”は、儀式場にいるほかのプレイヤーを倒すことで獲得できる。エリア内にプレイヤーがいれば率先して倒していくことになるので、儀式場は対戦が発生しやすいバトルエリアとなっている。 “誓約の美徳”は、儀式場に存在する、いわゆる占領エリアの“血族誓柱”に誓いを立てることで得られる。血族誓柱は最後に誓いを立てた者が美徳を得るので、ほかのプレイヤーが上書きして占領可能。この血族誓柱を守るために、戦いが発生することもあるだろう。
儀式場には“赤石”と“黄金石”といったアイテムが存在し、赤石を取ると剣の美徳をより多く獲得できる。黄金石は、誓約の美徳を多く獲得できるアイテムだ。どちらも片方しか所持できないので、プレイヤーのキルを狙うのか、それともエリア占領を重視するのかで選ぶことになる。
なお、一度でも儀式場に足を踏み入れると、儀式場の外に出ると継続ダメージが発生するようになる。ふらっと訪れてみたけど、やっぱりやめて出ていこう……みたいなことはオススメしない。
超人的な吸血アクション
以上が、美徳を通して勝利を目指すための基本的なルールとなる。さまざまな行動を通して美徳をたくさん獲得すれば、1位を目指しやすいというわけだ。プレイヤーの腕前に合わせた選択肢が用意されているので参加しやすいだろう。つぎに、キャラクターアクションについて解説する。
操作方法-ボタン:血の力の確認+ボタン:情報画面の表示/長押しでジェスチャーメニューを表示ZLボタン:遠距離攻撃ZRボタン:強攻撃/長押しでタメ攻撃Lボタン:ガードRボタン:通常攻撃Lボタン+ZRボタン:叫びガード成功時にRボタン:ガードカウンター攻撃Lスティック:移動/押し込みでダッシュRスティック:カメラ操作/押し込みでカメラリセット、ターゲット固定/解除Xボタン:血族技Yボタン:アクションAボタン:回避/長押しでダッシュBボタン:ジャンプ/長押しで大ジャンプ十字ボタン↑:黄金血の杭(HP回復)十字ボタン→:使用アイテム切り換え十字ボタン←:血族技切り換え十字ボタン↓:アイテム使用Yボタン長押し:リンクメニューが開くYを押しながら↑:同盟申請Yを押しながら→:ピンを打つYを押しながら←:観察視点Yを押しながら↓:眷属召喚/帰還基本動作 プレイヤーキャラクターの機動力はかなり高く、ダッシュで高速移動できる(『エルデンリング ナイトレイン』よりはちょっと遅く感じた)。移動関連のスタミナはなく、ジャンプはある程度の高さなら乗り越えられる大ジャンプも可能なほか、最大3回まで多段ジャンプも可能。段差をつかんで登る動作もある。エリア外の落下で命を落とすことはあるが、高所からの落下ダメージはない。
Aボタンの回避はキャラクターによって性能が異なるが、基本的にはかなり長く、空中回避も可能。ビュンビュン飛び回れるような機動性になっている。
Lボタンのガードでシールドを展開すると、さまざまな攻撃を防げる。ガードに成功しすぎるとシールドが壊れてしまい、体勢が崩れて無防備になる点には要注意。なお、壊れたシールドは一定時間の経過で回復する。
いずれのキャラクターも専用の近接武器と遠距離武器を持っている。本作には装備変更の要素がないので、戦いが終わるまでその武器を使って戦い続けることになる。
近接攻撃は連打の効く通常攻撃、タメ押しで威力を強化できる強攻撃の2種類。攻撃にもスタミナは消費せず、通常攻撃は最終段が存在せず延々とループするので、ずっと攻撃し続けることも可能だ。ジャンプ中もくり出すことができる。
遠距離攻撃はそのキャラクターが装備した遠距離武器を使うので、性能はまちまち。リロード式の機関銃や、時間チャージ式のリングを相手に投げる、スコープを覗ける狙撃銃などなど、個性が現れる要素となっている。ジャンプ中も射撃できるので、大ジャンプしてから真下の相手を狙う……なんて立ち回りも可能だ。
回復には、敵などがドロップする“黄金血の杭”を使用する。いわゆるエスト瓶や聖杯瓶といったおなじみの回復アイテムとだいたい同じだが、それらよりも使用時の隙が大きいほか、回復量も少なめだった(強化する方法はある)。
吸血 相手の体勢が崩れたところに通常攻撃をくり出すと“吸血”となり、相手に大ダメージを与えられる。いわゆる“致命の一撃”に近いが、追加効果はかなり異なる。
そもそも背後に回って決められることが少なかったので、ステルスプレイで使えるというよりも、しっかりと体勢を崩してから仕掛ける攻撃という印象だ。

吸血に成功すると、さまざまな恩恵が発生する。とくに大きいのは、一般的な敵を魅了して、味方として戦ってくれるようにできること。味方にした敵はプレイヤーに付いてくるわけではないが、そのフェイズ中のみずっと味方となる。
中ボスのような敵と戦いたいときや自身の安全を確保したいときなどで味方を増やしておくと、そのエリアでの立ち回りがグッと楽になった。
叫び ガードしながら強攻撃ボタンを押すことで、どのキャラクターでも“叫び”を発動できる。叫ぶと通常の敵はちょっと怯むので、通常攻撃の隙などに挟むことで反撃を止めるといった使いかたができた。
相手の攻撃がこちらに届く瞬間に“叫び”をくり出すとジャストカウンター的な扱いとなり、相手の体勢を崩しやすいところがいちばんの使い道。体勢を崩す手段はいくつかあるものの、とりあえずジャスト叫びに成功さえすれば、強敵以外はだいたい吸血チャンスが訪れる。吸血をしたいならば叫びが重要と感じた。
血族技 各キャラクターごとに、専用のパッシブスキルである“権能”のほか、アクティブスキルの“血族技”が用意されている。血族技の性能は多岐に渡り、攻撃技だけでなくサポート技も存在。立ち回りの中心になる場合もあれば、あくまで本体性能のサポートのような意味を持つ血族技もあり、運用方法はキャラクターによってさまざまだ。
一部のキャラクターは、だいたいレベル12になると解放される血族技を持っており、要するに超必殺技のようなもの。レーザービームを放ったり、巨大な蛇を召喚したりなど、ド派手な血族技も。
死亡からの復活 本作では敵に倒されたり、ほかのプレイヤーに倒されたりしても、経験値などを落としてしまうことはない。ほかのプレイヤーに倒されたら経験値を与えてしまう、リスポーンするまで時間をムダにしてしまう……といったデメリットはあるが、基本的にはペナルティなしで復活できる。
死亡後は、マップにある復活地点を選択することで何度でも蘇生可能。強敵の近くにリスポーンすることもあり、復活してはやり直すようなゾンビ作戦も可能だった。
美徳を集めるポイント
多彩なプレイヤーキャラクターを使って、いかに美徳を集めて上位を狙うのか。これがゲームの本質だが、ほかにも成長要素やサブ要素が存在し、やや複雑な攻防やがくり広げられる。それらの要素を解説していこう。
マップ いつでもマップを開けるので、ピンを立てて目標を決めることも可能。どの美徳が手に入れやすいのか、強敵がどこにいるのかなど、マップに書かれている情報はかなり細かい。プレイヤーがどこに移動しているのかなど、ふんわりとではあるがいろいろな情報が表示されるため、他プレイヤーからコッソリ隠れて行動する隠密プレイはしにくい印象だ。
また、マップにはファストトラベルできる地点がいくつか存在し、各スポットの近くに移動できる。
ちなみに、各フェイズ開始時は、全体マップ内の3地点ほどの中からスタート場所を選ぶことになる。エフェクトなどでスタート地点に他プレイヤーが集まっていることもわかるので、人が多いところは避けて出撃するなど、開幕から読み合いが始まる点がユニーク。
プレイヤーのレベル 敵との戦闘や探索で経験値を得ると、プレイヤーキャラクターがレベルアップ。ネットワークテスト版では最大20レベルまで上がることを確認できた。
レベルが上がると全体ステータスがアップするほか、血族技が解放される場合もある。どのような状況でもレベルアップしておくことに越したことはないが、あくまで本作の目標は“美徳を得ること”なので、ただレベルを上げればいいというわけではない。レベルは経験値を得るだけで自動で上がっていくので、どこかのポイントに行く必要はない。
なお、本作の通常の敵(いわゆる雑魚敵)は弱めで、近接や遠距離武器で攻撃しているだけでもサクサク倒せる。そのため、経験値稼ぎに向いている存在と言えよう。まれにだが、美徳を1点だけ落としてくれる場合もあった。
眷属との契約 フィールドに点在する魔法陣を調べることで、“眷属”と契約して仲間にできる。眷属は固有のNPCであり、『エルデンリング』の“霊体”のような存在だ。ひとたび契約すると、どこにいてもずっと付いてきてくれる。倒されても一定時間が経過すれば再召喚が可能で、召喚はオフにもできる。
眷属は頼れる仲間だ。筆者はまず眷属と契約し、それから自己強化を図ることで安全に立ち回れたので、かなり重要な役目を担っていると考える。フェイズ4の三つ巴戦では、じつのところ眷属も合わさって3人&3体バトルになることも多かった。
眷属にもレベルがあり、戦闘や探索で経験値を得ることでステータスが強化されるほか、新たな技や能力を得ることもある。
眷属の魔法陣は“輪”、“刃”、“瞳”の3種が用意されており、その種類ごとにランダムな眷属が出現する。魔法陣の上に描かれた紋章でそのタイプを確認可能だ。プレイスタイルに合わない眷属が現れても、魔法陣を再度調べることで再抽選される。
“輪”の魔法陣からは、プロレスラーのような見た目ながら歌でバフをかけてくれる“歌う男”、倒されてもなぜか復活するトリッキーな“不死身のマーロウ”、剣士系美女の“柊の姉妹、ニーア”が出現。 “刃”の魔法陣からは、レベルが上がると群れを成すオオカミ“モースの黒狼”、ゴシックな銃兵として活躍する“銃士ベアトリス”、強力な範囲攻撃を仕掛けてくれる“魔術師アヴェスター”が現れた。 “瞳”の魔法陣からは、少しクセがある眷属が登場する。範囲回復もしてくれるヒーラー“ガーゴイル”、足に車輪の付いた巨漢“暗君ヴァレンティウス”だ。暗君ヴァレンティウスは突進したり範囲攻撃を仕掛けたりと強力な技を見せてくれたので、今回の試遊ではよく呼び出していた。
右が眷属のひとり、ガーゴイル。
血の力 強敵が落とす“血の薔薇”に触れたり、侵略者を撃破したりすることで、ランダム効果を発揮する“血の力”を取得できる。触れると選択式のメニューが登場し、いずれかの強化効果を得ることが可能。『エルデンリング ナイトレイン』のボス撃破報酬にかなり近いイメージだ。
回復アイテムの回復量を増やしたり攻撃力をアップしたりと、さまざまな効果を得られたが、1戦で得られるのは1~2個くらいという印象で、「うまく立ち回れば3~4個は取れるのかな?」といった具合。
血族技の強化
フィールドには“血袋翁”と呼ばれる、血でプックリと膨らんだ敵が出現し、倒すと血族技を強化できるアイテム“血結晶”をドロップする。威力アップのほかにもクールタイムの短縮や、レベルアップで解放される要素の必要レベルを下げるといったものも確認できた。
武器の強化 フィールドに存在する“錬金炉”にアクセスすると武器を強化できる。基本的には武器に炎・毒・雷などの属性を付与するシステムだ。すでに付与された属性と同じ錬金炉にアクセスすると、強化段階が1段階アップする。
本作の属性はかなり強力。たとえば炎属性ならば、相手を燃やすと長時間に渡って徐々にダメージを与えることができた。
消費アイテムの利用
探索中に、一時的な強化アイテムや攻撃アイテムを手に入れることもある。アイテムのひとつである“火炎瓶”は一定時間地面を燃やし続けるというもので、威力もそれなりにあり、さまざまな場面で役立ってくれた。
同盟を組む “血盟”以外のマッチングでは、ほかのプレイヤーに“同盟”結成の申請を行える。受理されると、ふたり1組のチームを組めるようになる。同盟を結ぶと互いの攻撃が味方に当たらなくなるほか、儀式場で得た美徳の半分を同盟相手に分配することに。
同盟を結ぶとアイテム“団結のメダル”が手に入り、これを使うと同盟相手の近くにワープできる。手分けして行動したのち、終盤に力を合わせて戦うといった立ち回りがしやすくなるので、フェイズ2~フェイズ3の儀式場でとくに役立った。美徳が少なくて下位に甘んじている場合は、ほかのプレイヤーと下位脱出を目指すのもいいが、同盟を結ぶかどうかは慎重に選びたいところ。
各フェイズの終了時には同盟を破棄/維持するかを選択できる。ただし、破棄した側は最大HPの一部を同盟相手に譲渡することになるので自分は弱体化し、裏切った相手を強化する形になってしまう。
なお、同盟は出会ったプレイヤーをロックオンして申請するか、メニュー画面の“出会った血族”リストからも申請可能。この同盟は、決戦であるフェイズ4になると強制解除となり、最後はライバルとなる。
血盟マッチング ふたり1組で出撃する血盟マッチングについても解説しよう。決戦となるフェイズ4でもずっと同盟に近い関係を結べるのが“血盟”だ。血盟を結んだ場合、美徳の順位はふたりが獲得した美徳の合計で決められるので、お互いに支え合いながら1位を目指して戦えるのだ。
いわゆる“デュオ出撃”と呼ばれるような方式で、ソロとのマッチングはないとのこと。血盟マッチングでのフェイズ4は2対2のチーム決戦となる。
イベント マップの構造は基本的に変わらないが、マッチングするたびに少し変化が発生するため、状況は挑むたびに変わっていく。とくに大きい要素がランダムイベントの発生だ。フェイズ2~フェイズ3では、環境に変化をもたらすがイベントが発生する場合がある。
確認できたのは、いきなり空に飛行船が現れて、プレイヤーが空爆を要請できるようになるというもの。空爆はそのエリア全体をランダムに爆破していくので自分も巻き込まれる可能性があり、うかつに要請できないというハチャメチャなイベントだった。
ほかにも、他プレイヤーと位置が入れ替わる強制転移が発生する“ネルアーレの嵐”、血袋翁が大量発生して血族技を強化しやすくなる“血袋の祝祭”、フィールドに落ちた欠片を所持してフェイズ終了まで他プレイヤーに倒されないと美徳をもらえる“星の欠片”、建物にある鐘をいち早く鳴らした人に美徳が送られる“鐘は黄昏に響く”といったイベントを体験できた。
対戦をくり返してみて…… 以上がゲームルールとシステムになるが、プレイしてみないとわからない部分も多々あるだろう。フィールドはかなり広大で、高低差もあって上下方向に入り組んでいる印象だ。そのぶん、大ジャンプと多段ジャンプでかなり高いところまで登れるなど、移動はかなり自由。
移動を駆使しつつ、探索とバトルでキャラクターを強化するのが基本で、フェイズ1はフェイズ2以降の戦いに備えるべく戦力を蓄えていくことになる。続くフェイズ2~フェイズ3で美徳を稼ぎ、上位を目指してフェイズ4を目指す。これはあくまで基本的な指針であって、ほかにもたくさんの選択肢が用意されているのが『ダスクブラッド』だ。
対人ゲームでありながら、プレイヤーキャラクターの育成が大事になってくること、時間制限のあるフェイズに分かれていることもあり、プレイに慣れてくるとソロで遊ぶ『エルデンリング ナイトレイン』に近い印象を受けた。そこまでのスピーディーさは要求されないが、うまく立ち回って美徳を稼がないとフェイズ2で脱落もありえる。
あえてほかのプレイヤーを狙ってキルを取りまくったこともあったが、キルを取るだけでは美徳を得られないので、勝利にはつながりにくい。キルを取りたいなら儀式場で戦うのが基本で、ほかの場所では利益が少ない仕組みになっている。
“強敵は倒した人が美徳を得る”という点を利用して、自分が削った強敵を狙ってくるプレイヤーもいるのは当然。そのときは強敵を守るかのように、相手プレイヤーを倒しにいくという、敵を守る不思議な行為を自覚しながらも対人戦に挑むことに……。この場面には、思わず笑ってしまった。
試遊会では何度か1位を取れたものの、自分がなぜ勝てたのかをイマイチ理解できなかったり、自分が多くの美徳を稼げた理由がわからなかったりもした。このあたりはもっとプレイを重ねていけば、自然と理解できるようになるのかもしれない。
全体的な印象としては、同盟やイベント、烙印などの要素が美徳を稼ぐ条件と絡み合って、かなり独特な対戦ゲームに仕上がっている。『エルデンリング ナイトレイン』もオリジナリティーのある協力ゲームだが、『ダスクブラッド』もほかのゲームにはない、どちらかというとアクションを通したボードゲームのような作りになっているので、クセはあるが理解できればメチャクチャに楽しいゲームになる。
気になるのは、対戦ゲームとしてかなりエッジのある鋭い作りにはなっていること。順位が低ければ容赦なく脱落になるので、そこに慈悲はない。また、キャラクターの性能によっては少人数での戦闘に向いていない場合もあるので、最終決戦が辛くなる場面もあるだろう。他プレイヤーとの直接戦うことがさほど重要ではないと言ったものの、やはり強敵との戦いなどでは、ある程度は立ち回れる必要がある。
なお、対人戦の立ち回りは試遊を通した限りでは、地上にどっしり構えて回避などで相手の隙を突くというより、多彩な空中行動を駆使して射撃戦をくり広げたり、遠距離攻撃で追い詰めてから近接攻撃をくり出したりと、射撃が重要となる印象を受けた。
キャラクターたちがピョンピョン跳ね回るので、近接攻撃を仕掛けるタイミングはなかなか難しい。“叫び”を決めると一気に大ダメージを与えられるので、近接攻撃を仕掛けるのがちょっと怖いと感じる場面もある。よりプレイに慣れていけば近接戦に持ち込む手段が見つかるかもしれないが、少なくとも試遊会では射撃が得意なキャラクターが人気で、かつ上位に食い込んでいた。
ちなみに、チュートリアルはかなり充実しており、フェイズ4までの流れをNPCとともに体験できるほか、儀式場や同盟などの特殊なポイントも実際に遊びながら理解できる。1度ではわかりにくい部分も、チュートリアルを遊ぶことで理解を深められたのはすばらしい取り組みだ。
キャラクター3名を解説 冒頭に述べたように、ファミ通.comでは『ダスクブラッド』ネットワークテスト版試遊会での感想を、2記事に分けて掲載している。ここからはネットワークテスト版で使用できた血族(キャラクター)6名のうち、メインで使用した3名の性能解説とその使用感を解説しよう。
本記事で紹介するのは“アルバート”、“「血の手」のヤン”、“タン・ラン”の3名。ネットワークテスト版では6名が使用できるが、製品版では10を超えるキャラクターを予定しているとのこと。また、製品版とは武器・烙印・権能なども異なる模様だ。
アルバート サーベルとモーゼルC96カービンのような機関銃を持った、マントの男。おそらく主人公ポジションのキャラクターで、ネットワークテスト版開始時のステージやチュートリアルもこのキャラクターで進めていく。
主人公系ということでオーソドックスなシンプルタイプかと思いきや、全体的に攻撃性能に寄ったアタッカーの印象。サーベルによる剣戟では早くもなく遅くもない、シンプルな斬撃をくり出せる。

機関銃はリロード式で、一度でも射撃するとバースト射撃のように一定間隔撃ち切るまで弾丸を発射する。射程は長く、発射レートもそれなりに高いので、かなり制圧力があった。また、ジャンプ中にも射撃できるので、弾をガンガンバラまきながら立ち回れるのが強力。
機関銃は、マガジンすべてを撃ち切るか、任意の操作でリロードできる。発射中は回避などで動作を中断(いわゆるキャンセル)できないが、撃った後に通常攻撃をくり出すと、専用の突進攻撃に。射撃で相手を止めるので近づきやすい。
血族技“血の刃”は、血の斬撃を相手に向かって飛ばす技。溜めれば貫通するので通常の敵を巻き込みながら攻撃できる。『エルデンリング』などにも同名の技があるが、それとは少し違い、連発もできるが、単発でも出せる貫通飛び道具といった感じだ。 血族技“ハイヤーンの光”は、アルバートがレベル12になると解放される。光線を照射する飛び道具で、ボタンを押し続けることで連続ヒットする、多段系のレーザーといった感じ。光線はかなり細く、人に当てるのは難しいが、巨大なボスには連続ヒットさせやすかった。 権能“ローリクの貴血”は、血の血族技の使用回数が強化されるパッシブスキル。ネットワークテスト版では“血の刃”の回数が増えるようだ。 権能“反逆者”は、体幹攻撃力が上昇するパッシブスキル。相手の体勢を崩すステータス能力だが、試遊では体感できるシーンはなかった。
「血の手」のヤン 仮面のような兜と、なんとも言えない白い全身スーツを着ている、一見イロモノのようなキャラクター。ただ、チュートリアルでアルバートに戦いのしきたりを教えてくれるうえに、セリフもかなり紳士な印象で、多くのファンに愛されそう。
武器は斧で、遠距離攻撃では左手から魔術の炎を火炎放射器のように飛ばす。斧はパワータイプのようなモーションでそこそこ重いが、威力は高め。火炎は遠距離攻撃としてはリーチが短いが、炎属性の継続ダメージを与えられる。

性能の説明だけではつかみどころがなかったが、実際に触ってみると対人戦が得意な性能を持ち、乱戦から1対1もこなせるバトル特化型の印象。
とくに左手の火炎攻撃は対人戦でかなり活躍した。火炎放射にはゲージを消費するが、時間経過でゲージが回復していく仕組み。飛び回りながら相手に粘着しつつ、チョロチョロと短時間でも炎を撒けば相手は動きにくくなり、かつ回復の隙も与えないという立ち回りができた。
血族技“瞬身”は、回避速度を一定時間上昇させるサポート技だ。通常の回避と違い、姿を消しながら回避する。瞬間移動とまではいかないが超高速ステップになるので、回避だけでなく相手を追い詰めるときにも使える移動強化の手段になる。 血族技“我が血に従え”は、ヤンがレベル12になると使用できる。斧を構えたのち、自分を中心に360度の広範囲を切り裂く強力な技となっている。出してしまえば、ヤンが攻撃されても剣戟自体は出続けるのが強みで、無理やり突っ込んで切り裂くことも可能。
攻撃範囲が広いので、集団戦ではとりあえず出しておくだけでも強い。空中で出すと地面に降りながら叩きつけて剣戟を飛ばすので、奇襲にも向いている。構え中は移動が可能だが、その速度は遅めだった。
権能“「血の手」の血継”は、自身がダメージを受けた直後に攻撃すると、減った体力を回復できるパッシブスキル。『Bloodborne』のリゲインや『エルデンリング』のマレニアの大ルーンのイメージに近いかも。 権能“血の君主”は、吸血で敵を仲間にしたとき、仲間の体力を回復しながら攻撃力も上昇させる、味方強化系のパッシブスキル。ただし、敵が味方になった後は自分とは戦えなくなるので、どれくらい強化されているのかはわからなかった。
タン・ラン 古風なアジア系アサシンのような見た目の女性キャラクター。傘に顔が隠れているシーンが多いものの、下から覗くと美人なお顔がしっかり見える。
月輪の刃という2本のチャクラムを使用して戦う。近接攻撃はチャクラムで敵を斬りつけ、遠距離攻撃ではチャクラムを投げつける。リーチはそこまで長くないが、ホーミング性能が少しあるようで敵に当てやすい。投げた後は敵の攻撃を受けてもチャクラムが相手に届くので、相撃ちになることが多かった。

戦闘面では少し頼りない印象もあるが、敵から姿を消す能力を持っているので、コソコソと立ち回れるのがポイント。とはいえ、他プレイヤーからどのように見えているのかはわからず、ステルス能力の詳細までは不明だった。
また、姿を消せるが背後からアサシンのように狙うことはできない(そもそも近づくとステルスが看破される)ので、どちらかというと逃げるときに威力を発揮する印象を受けた。また、血族技を解放すると集団戦がやりやすくなるのは、このキャラクターの特性だろう。
血族技“暗月”は、一定時間自身の姿を消す技。敵に近づいたり、攻撃したりするとステルス状態は解除される。遠距離戦中なら、いきなり戦いの最中に姿を消すこともできるものの、「本当に相手には見えていないのかな?」と不安になることも多く、試遊ではあまり使わなかった。 血族技“マーマ・ナータ”はタン・ランのレベルが12になると解放される血族技で、大蛇を召喚し、グルリと回って範囲攻撃を仕掛ける。思ったよりもヒットさせるのが難しく、乱戦以外では回避されやすかった。
“マーマ・ナータ”はジャンプ中に出しても、地上に降りてから大蛇を召喚するので、基本は地上技と言える。また、呼び出したときにLスティックを前に入れておくと、大蛇が正面に首を伸ばして攻撃する、前方向へのリーチの長い技をくり出せる。こちらのほうが当てやすい印象だったが、いずれも外れると隙が大きくなるのが難点。
権能“暗月の娘”は、敵プレイヤーから距離が離れていると自動的に姿を消す能力なのだが、敵の視点から本当に消えているのかは未確認。敵に狙われにくくなるので、眷属といっしょに強敵と戦う際などに恩恵を感じられた。 権能“花嫁の蠱惑”は、吸血したときにその周囲の敵も丸ごと魅了して仲間にできるもの。ネットワークテスト版におけるタン・ランでは最大の魅力となっていて、吸血しにくい敵だろうと、その周辺の弱い敵を利用することですぐさま味方にできる。敵集団を丸ごと仲間にできれば、そのエリアはタン・ランの独壇場になると言っても差し支えない。
姿を消して安全に立ち回りつつ、周囲の敵や眷属を利用して戦うのがタン・ランのコンセプトなのだろう。フェイズ4の決戦時は、眷属はいるが通常の敵は出ないことを考えると、少し分が悪くなるかもしれない。
今回のネットワークテスト版試遊でわかったことは以上となる。事前の情報だけではわからなかったことが、実際にプレイして「こういうゲームだったのか」とかなり理解できる作品なのは確か。本記事で少しでもフロム・ソフトウェアの新たな挑戦の魅力が伝われば幸いだ。



