Epic Gamesは2月3日、「2025年のEpic Games Storeの総括」を公開した。このなかでEpic Gamesストアで無料配布された作品は、Steam上での同時接続プレイヤー数が平均40%増加することが明かされている。また、ユーザー数や消費額は右肩上がりの増加傾向が続いており、サードパーティーの売上は過去最高を記録している。

Epic Gamesストアは、PCおよびモバイル向けのオンラインゲームストア/プラットフォームだ。運営しているのは、『フォートナイト』やゲームエンジン「Unreal Engine」などの開発元として知られる米国企業Epic Games。同ストアでは、開発者向けの販売手数料が業界水準の30%と比べて12%と低めに抑えられているだけでなく、年間売上100万ドル以下のゲーム・アプリについては販売手数料が無料など、開発者フレンドリーであることが特徴となっている。またユーザー向けには、週替わりでゲームを無料配布する施策が行われている。

無料配布プログラムの宣伝効果

Epic GamesのCEOであるTim Sweeney氏によれば、無料配布施策は多額の費用を要するものの、通常の広告と比べて4分の1ほどの価格でユーザーを獲得できるという。加えて、開発者にお金を払ったうえで、開発元の他タイトルの売上も伸びることが伝えられていた(関連記事)。また、2025年12月に無料配布された『Blood West』は、アップデートなどを実施せずともSteam版の売上が2倍になったことが、パブリッシャーNew BloodのCEOであるDave Oshry氏より明かされていた(関連記事)。

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今回の統計データでは、こうした“宣伝効果”が具体的な数値で初公開されている。Epic Gamesストアでは2025年に計100タイトルを無料配布し、そのうち77%以上がEpic Gamesストアで過去最高の同時接続プレイヤー数を記録したとのこと。さらに、無料配布されているわけではないSteamにおいても、同時接続プレイヤー数が平均40%増加したという。無料配布によって認知が広がることで、Steamでの新規購入や既存ユーザーを呼び戻す効果があることが読み取れるだろう。Tim氏は兼ねてより、開発者とユーザーが得をするのであれば、プラットフォーム間での垣根を気にしない姿勢を見せており、Epic Gamesストアの年間統計において、Steamユーザーの増加が報告されているのはその象徴と言えそうだ。

また、2025年に無料配布された100タイトルの総額は2316ドル(約36万円)に相当し、ユーザー全体で6億6200万本入手されたという。単純計算で1タイトルあたり660万本という数字からは、ユーザーの関心の高さも持続し続けていることがうかがえる。

サードパーティー売上は過去最高を更新

2025年のEpic Gamesストアにおけるサードパーティー作品の売上は過去最高となる4億ドル(約620億円)に達し、前年比57%増という大幅な成長を記録した。サードパーティー作品の総プレイ時間も27.8億時間となり、こちらも前年比4%増となっている。

この一因とみられるのがEpic Gamesが2025年1月より導入した、「Launch Everywhere with Epic」プログラムだ。同プログラムは、Unreal Engine製のゲームをEpic Gamesストアで同時にリリースすることで、Steamやモバイル・コンソールなどほかのプラットフォーム向けのUnreal Engineの手数料(ロイヤリティ)が5%から3.5%に引き下げられる施策(関連記事)。同プログラムの効果もあってか、2025年には『Clair Obscur: Expedition 33』や『ARC Raiders』など、高い評価を獲得したUnreal Engine製のゲームがEpic Gamesストアでも多数同時発売された。こうした継続的な取り組みが、過去最高のサードパーティー売上という成果としてあらわれたのかもしれない。

ちなみに2024年の統計データにおいては、サードパーティー売上が前年比18%減となっており、成長の鈍化が懸念されていた。とはいえ今回はそうした懸念とは裏腹に、過去最高を記録したかたちだ。なおEpic Gamesストアではストアを介さない独自決済も可能とながら、発表されたサードパーティー売上データはEpic Gamesストアでの支払いを介した「プレイヤー支出」に限定されている。

また、ユーザー基盤の拡大も続いている。2025年12月のPC月間アクティブユーザー数は過去最高の7800万人を記録し、PC版Epic Gamesストアの総ユーザー数は3億1700万人を突破。モバイルやコンソールを含むEpicのアカウント数は9億7,200万に到達しており、前年から7400万増加したという。

そのほか、「2025年のEpic Games Storeの総括」では、2026年内にプラットフォーム改善に注力することが告知されている。具体的にはPC向けランチャーを再構築することで、パフォーマンスと安定性を向上するとともに、新機能の導入が可能になるという。新機能としては、ボイスチャットやプレイヤープロフィールなどソーシャル機能が実装されるようだ。各種データや今後の展開について詳細が気になる人は、確認してみるのもいいだろう。

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