マインクラフトのJava Editionが、描画技術を17年使われてきた「OpenGL」から「Vulkan」へと移行する計画を発表しました。この変更によりパフォーマンスの向上、安定性の向上、そして最新のグラフィックエフェクトのサポートが大幅に強化されると予想されています。
Another step towards Vibrant Visuals for Java Edition | Minecraft
https://www.minecraft.net/ja-jp/article/another-step-towards-vibrant-visuals-for-java-edition
After 17 years, Minecraft Java Edition starts replacing OpenGL with a Vulkan multi-threaded renderer — update will prove a boon for performance and modding | Tom’s Hardware
https://www.tomshardware.com/video-games/after-17-years-minecraft-java-edition-starts-replacing-opengl-with-a-vulkan-multi-threaded-renderer-update-will-prove-a-boon-for-performance-and-modding
「Minecraft: Java Edition」では、リリース当初からゲームの描画にOpenGLという技術を使っていました。OpenGLは1992年に登場した技術で、2017年にリリースされたOpenGL 4.6を最後にバージョンアップは止まっていますが、Windows・Linux・macOSへの移植を容易にするために幅広い環境で動かせるOpenGLを維持してきたそうです。
しかし、OpenGLは特にmacOSでは非推奨となっており、今後「Minecraft: Java Edition」を安定して高速に進化させていくには限界があると判断されました。そこで、開発チームはOpenGLの代わりに近年のゲーム開発で主流となっているVulkanへの移行を決定しています。
Vulkanは高速でマルチスレッド処理に強く、モダンなGPUを効率的に使えるAPIです。OpenGLの最大の弱点は描画処理が基本的に「シングルスレッド」に縛られることでしたが、Vulkanの導入によりマルチスレッドレンダリングが可能になるため、大規模な建築物や大量の動物やモンスターなどのキャラクターが存在する環境でのフレームレート向上が期待されます。
そのほかVulkanの導入により、グラフィックス性能向上のためのキャパシティが拡大し、基本的なパフォーマンス性能も向上する見込みです。また、macOSではVulkanをAppleのグラフィックスAPIである「Metal」に変換するMoltenVKという技術によって動作させており、最新のmacOSでも「Minecraft: Java Edition」がプレイ可能になります。これにより、マインクラフトが目指す「ほぼすべてのOS、そしてあらゆるPCやMacで動作させる」という目標に近づきます。
公式ブログによると、OpenGLからVulkanへの移行により、レンダリングにOpenGLを使用しているMODに影響を及ぼすとのこと。描画系のMODはOpenGLに深く依存しているため、MOD製作者側はVulkanへの移行や対応作業が求められるほか、プレイヤーは従来プレイしていたMODが同じように遊べなくなる可能性があります。
Vulkanの実装は2026年夏頃のスナップショットテストから導入される予定で、テスト期間中に寄せられたフィードバックを踏まえて、Vulkanの実装が安定するまでテスト期間が継続します。テスト期間中はOpenGLとVulkanを切り替えながらプレイできますが、Vulkanのパフォーマンスと安定性がデバイス間で十分に検証され次第、OpenGL実装は削除される予定です。
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