『マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック』など、2020年の東京オリンピックを題材にしたゲームのダウンロード版が、4月1日時点で一斉にストアから購入不可となった。国内外のユーザーから指摘され、話題となっている。

現在販売停止が確認されているのは、Nintendo Switch向けに販売されていた『マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック』と、PS4/Nintendo Switch/PC(Steam)向けに販売されていた『東京2020オリンピック The Official Video Game』の2タイトル。『マリオ&ソニック AT 東京2020オリンピック』は任天堂とセガの共同開発であり、『東京2020オリンピック The Official Video Game』はセガが開発していたゲームだ。

セガは国際オリンピック委員会(IOC)との契約により、オリンピックを題材にしたゲームの開発・販売において独占的な地位を築いていた。今回販売が停止された2タイトルが題材としている2020年の東京オリンピックについても、2016年に同社が公式ゲームソフトの全世界販売権を独占取得したことを発表している。

一方で、『マリオ&ソニック』シリーズ関係者の証言として、2020年の東京オリンピックを最後に公式ライセンス契約の更新をおこなわなかったことが海外報道で明らかになっている(関連記事)。というのもIOCはNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)やeスポーツへの展開を検討していたことや、オリンピック関連のIP(知的財産)をIOC内部で管理したいという方針の転換を考えていたようだ。

実際にパリオリンピック関連のゲームとしては、nWayの開発で『Olympics Go! Paris 2024』がリリース。同作では他社IPは用いず、nWayの公式サイトにて「デジタルマスコットピン」というかたちでNFTも提供していた。こうした理由もあり、2024年のパリオリンピックからは、セガは『マリオ&ソニック』シリーズを始めとしたオリンピックゲームを販売していない。

セガとIOCとの具体的な契約の期間等は示されていないが、2026年は公式ゲームソフトの販売権取得に関する契約の締結発表から10年目に当たる。4月1日よりこれらのゲームが購入不可になったのが確認されていることから、公式ゲームソフトの販売に関する契約の期間が2025年度末である2026年3月31日で終了したと考えられるわけだ。

ただし、ゲームソフトの開発・販売に関する契約は更新されなかったものの、セガとIOCは2025年10月に公式ライセンス商品の展開に向けた複数年に渡るライセンス契約を締結したことを発表している。発表では、セガとIOCは「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」シリーズのキャラクターを利用した「ファイブ・リングス」コラボレーションを展開し、公式マーチャンダイズ等の販売をおこなっていく考えを示している。IOCの方針転換もあり今回は東京オリンピックを取り扱った各タイトルの販売が終了したものの、オリンピックブランドとの結びつきによる展開は形を変えながら継続していくようだ。

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