イギリスの大御所ピーター・モリニュー(Peter Molyneux)氏が率いる22cansは,開発中の新作ゴッドゲーム「Masters of Albion」の開発者ビデオダイアリーを公開した。
「Masters of Albion」は,ファンタジー世界「アルビオン」を舞台にしたゴッドゲームだ。プレイヤーは「神の手(ゴッドハンド)」を使い,夜な夜なクリーチャーに襲われるオークリッジ村を導いていく。善と悪の境界線が曖昧な選択を迫られるなか,プレイヤーの決断がこの世界の未来を左右することになる。
モリニュー氏は,1987年にBullfrog Productionsを設立し,ゴッドゲームの代名詞的作品でもある「ポピュラス」(1989年)を大ヒットさせた。以降,「Syndicate」(1993年),「Theme Park」「Magic Carpet」(1994年),「Dungeon Keeper」(1997年)など,一風変わった作品を次々と手がけてきた。
Lionhead Studiosを設立してからは,「Black &White」(2001年)や「Fable」(2005年)などを世に送り出し,2012年からは独立スタジオとなる22cansを運営している。
モリニュー氏が開発中の「Masters of Albion」は,彼自身が「完成後は長い別れになる」と発言するほどの集大成的な作品になると思われる。今回の映像では,その制作を支えるメンバーもさまざまな実績を持つ顔ぶれであることが紹介されている。
映像で最初に登場するマーク・ヒーリー(Mark Healey)氏は,Bullfrog Productions時代からの教え子として,「Dungeon Keeper」ではアートディレクターを担当し,Lionhead Studiosの共同設立者として名を連ねた。その後は独立し,Media Moleculeを立ち上げ,ゲームディレクターとして「リトルビッグプラネット」や「Dream Universe」など独創的なゲームをリリースしている。
もう一人のラッセル・ショウ(Russell Shaw)氏も,「Syndicate」からBullfrog Productionsに参加した古参メンバーであり,モリニュー氏がLionhead Studiosから離れて以降も同社に残り,「Fable Legends」(2015年)まで関わっている。その後はWargaming UKのオーディオディレクターとして活動していた。
このほかにも,映像中のカフェのシーンにはもう一人の人物が映り込んでいるが,これはモリニュー氏の右腕として,さまざまな作品に関わってきた元リードプログラマーのイアン・ライト(Iain Wright)氏だ。
さらには,ヒーリー氏とともに「Black &White」のアート面を支え,Media Moleculeの共同設立者となったカリーム・エトウニー(Kareem Ettouney)氏も,「Masters of Albion」のプロジェクトに参加していることが判明している。
モリニュー氏は,22cansでは当初,モバイル向けにDeNAからリリースされた「Godus」(2013年)など,若手メンバーを中心にしたゲーム開発を行っていた。しかし,「Masters of Albion」でかつての盟友たちを呼び戻した点から,本作が“ゴッドゲーム集大成”を目指した作品であることがうかがえる。
モリニュー氏の持つ独創的なビジョンを,こうしたベテランメンバーたちがどのようにゲームとして具現化するのか,「Masters of Albion」の仕上がりに注目したい。






