ポケモン初の屋外常設施設「ポケパーク カントー」が来年2月5日、よみうりランド遊園地(東京都稲城市、川崎市)にオープンする。森や街で暮らすポケモンたちとリアルに触れ合える、これまでになかった施設。ポケモン社の石原恒和社長と読売新聞グループ本社の山口寿一社長が10月末に現地を訪れ、施設の魅力を語り合った。

ポケモン社・石原恒和社長と読売新聞グループ本社・山口寿一社長が対談迫力満点のポケモン「リザードン」と石原社長(右)、山口社長迫力満点のポケモン「リザードン」と石原社長(右)、山口社長

 
山口
 「ポケパーク カントー」が、いよいよ来年2月にオープンしますね。

 
石原
 ポケモンの始まりでもあるゲーム「ポケットモンスター 赤・緑」(1996年発売)のなかに、主人公が捕まえたポケモンを休ませる「ポケモンセンター」という施設が登場します。それを現実世界に持ってこられないかと考えたのがスタートでした。ゲームの世界と現実世界を行き来する体験を楽しんでもらいたいという思いからです。今では各地にポケモンオフィシャルショップであるポケモンセンターができていますが、それをさらに広げて、街や森を作ってみたらどうかというアイデアが「ポケパーク カントー」に発展していった。僕の中では、30年ぐらいあたためてきた計画の集大成。それがついに実現するんだなというワクワク感があります。

 
山口
 なぜ、この場所を選ばれたのですか。

 
石原
 ポケモンの生みの親であるゲームクリエイターの田尻智さんは、東京都町田市の出身なんです。彼が子どもの頃に夢中になった虫捕りや魚釣りといった原体験が、「ポケットモンスター」シリーズに生かされています。よみうりランドのある稲城市は、町田市にほど近い。「ポケットモンスター 赤・緑」の舞台は「カントー地方」なので、我々にとって、「カントー」の名を掲げるのに、まさに理想的な場所でした。

 
山口
 たくさんのポケモンがいますが、造形力というか、表現力に驚かされました。一匹一匹表情やしぐさが違っていて、いろんな想像が膨らみます。

 
石原
 現実世界の動物と同じように、ポケモンにも個体差があります。大きなピカチュウもいれば、小さなものもいる。それぞれが違う生き物として存在していることをアピールしたいと考えました。

「研究所」内にある装置を見学する両社長「研究所」内にある装置を見学する両社長

 それから、僕はここにいるポケモンたちを「ポケモンライブモデル」と呼んでいます。ポケモンのある瞬間の動きを切り取ると、これから何をしようとしているのか想像しやすい。この子は仲間とじゃれ合いたいのかなとか、戦いたくて相手を威嚇しているんだなとか。

 
山口
 まさにライブですね。ポケモンそれぞれに関係性があって、単にたくさんいるというだけじゃない。最近、こうしたリアルなものに触れる体験の価値が再び高まっているように感じます。「ポケパーク カントー」が提供するのは、この時、この場所でしか味わえない体験なんでしょうね。

 
石原
 現実世界で五感を使って体験することの価値が、どんどん希少になっていく一方で、ある意味ではとても重要になってきていると思います。海外から日本を訪れる旅行者も、そういうものを求めている気がします。街や森を散策しながら、今ここで出会ったものに一番価値があるんだと実感できる。そんな場所になったらうれしいです。

 
いしはら・つねかず
 三重県出身。1996年、ポケモンの原点となるゲーム「ポケットモンスター 赤・緑」をプロデュース。98年、ポケモンセンター株式会社(現・ポケモン社)を設立し、社長に就任。以来、ポケモンのブランド全体を統括している。67歳。

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