日本IBMとセガ エックスディー(セガXD)は、生成AIを学べるカードバトルゲーム「Generative AI Card Game Training – バトルワーカーズ」を開発し、研修サービスとして提供すると発表した。ゲーミフィケーションで生成AIの仕組みやプロンプトの書き方などを学ぶことができ、生成AIを活用する組織文化の醸成を支援するという。

「Generative AI Card Game Training – バトルワーカーズ」の特徴
「Generative AI Card Game Training – バトルワーカーズ」の特徴

 バトルワーカーズは、まず利用者が3つの項目に自身の仕事内容をプロンプトとして入力。入力内容を基にIBMのAI基盤「IBM Watsonx」がスコアリングし、バトルゲームに使う3枚のカードの強さが決まる。利用者は生成された3枚のカードと1枚のサポートカードで相手と3回戦の勝負をする。1回の勝負はスコアの大きい方が勝ちとなるが、サポートカードを組み合わせることで逆転勝利も可能など戦略的な試合運びができる。

入力するプロンプトの内容に応じて生成されるカードの強さが決まる
入力するプロンプトの内容に応じて生成されるカードの強さが決まる

 この取り組みは日本IBMが企画し、法人でのゲーミフィケーションの活用を支援するセガXDが監修を手掛けた。

 日本IBM テクノロジー事業本部AIエンジニアの田村孝氏は、企業で生成AIの導入や活用が加速度的に進み、今後は全社規模で人と生成AIが協働する時代が到来するだろうと話す。既に生成AIは、個人でも日常的に使われつつあるが、気軽に利用できる一方で、生成AIが間違った内容を回答するハルシネーションや、意図せず著作権などを侵害してしまいかねないなどのリスクを伴う。

 このため田村氏は、企業が社員に生成AIの特性を正しく理解してもらいながら、生成AIを活用するための実践的なスキルを身に付けられる方法として、ゲーミフィケーションに注目。セガXDが強みとするゲーミフィケーションの知見を生かし、利用者をゲームで夢中にさせる力を活用した体験設計を実施し、カードゲーム形式で楽しみながら学べる新たな研修サービスとして開発したという。

 セガXD 取締役員付COO補佐の藤川雄司氏によれば、同社ではエンターテイメントの楽しさを生かしたゲーミフィケーションを通じて社会や企業の課題解決に取り組んでいるとし、例えば、大手金融機関と子供向けに金融資産運用を学ぶゲームなどを開発した実績がある。

 今回のバトルワーカーズでは、(1)超短期的な目標の設定、(2)愛着のあるアイテム、(3)競争性を持たせた世界観――の3つを特徴付けた。利用者がプロンプトを工夫してすぐカードの強さに反映され、利用者自身の仕事をモチーフにすることで愛着を抱きやすく、利用者同士で競い合うことが向上心につながると説明する。

まずはプロンプトに記者の仕事を簡単に入力してみる
まずはプロンプトに記者の仕事を簡単に入力してみる

生成されたカードはどれも低いスコアになってしまった
生成されたカードはどれも低いスコアになってしまった

今度は会社での役職、業務内容、ミッションを少し詳しく入力する
今度は会社での役職、業務内容、ミッションを少し詳しく入力する

再度生成したカードのスコアは大幅にアップしたが、3枚目のカードのスコアは少しだけだったので、もっとプロンプトを工夫する余地がある
再度生成したカードのスコアは大幅にアップしたが、3枚目のカードのスコアは少しだけだったので、もっとプロンプトを工夫する余地がある

 日本IBMは今後、バトルワーカーズを使った生成AIの研修サービスをさまざまな企業に提供していくといい、人事部門やデジタルトランスフォーメーション(DX)担当組織など多様な部門での利用を見込む。企業のニーズに合わせた研修内容のカスタマイズにも対応するとしている。

生成したカードはPDF化でき、紙にプリントしてリアルなカードバドルも楽しめる
生成したカードはPDF化でき、紙にプリントしてリアルなカードバドルも楽しめる

カードバドルはシンプルに相手をスコアの強さで勝負する。1枚付与されるサポートカードの戦略的な活用が勝負のポイントになる
カードバドルはシンプルに相手をスコアの強さで勝負する。1枚付与されるサポートカードの戦略的な活用が勝負のポイントになる

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