チャットの年齢確認を全世界で義務化へ
オンラインゲームプラットフォームのRobloxは、オンラインチャットを利用するための年齢確認の義務化を、今後数週間かけて全世界で適用すると発表した。子どもの安全措置をめぐる批判を受けたもので、2025年12月に一部の国で適用した措置を拡大する。
すべての地域のRobloxユーザーは、ほかのプレイヤーとチャットしたければ年齢確認が必要になる。チャットを利用したいユーザーには、アプリ内で年齢確認の完了を促すプロンプトが表示されるという。
同社は2025年11月、プレイヤーの年齢を推定するために顔をスキャンする年齢確認ソフトウェアを導入すると発表していた。
Robloxはこれに先立ち、保護者向けの情報やペアレンタルコントロール機能をまとめた「Safety Center」ハブも公開している。
同社によると、すでに「数千万人規模のデイリーアクティブユーザー」が年齢確認を済ませており、先行導入したオーストラリア、ニュージーランド、オランダでは、デイリーアクティブユーザーの50%が年齢確認を完了したという。
同社は、創業者で最高経営責任者(CEO)のDave Baszucki氏が、この年齢確認技術がどのように年齢を推定するのかを説明する「Tech Talks」ポッドキャストの動画も公開した。
Robloxは、この年齢確認システムは大人と子どもの接触を制限することを目的としており、これは子どもの安全を訴える団体にとって最大の懸念事項だったと述べている。
ただし、専門家の中にはRobloxの取り組みを前向きに評価する声がある一方で、これらの新機能だけで同プラットフォームに十分な安全性が確保できるのか、そして失われた評判を取り戻せるのかについては意見が分かれている。
Robloxの年齢確認の仕組み
Robloxの新しい年齢確認機能は、ウェブカメラやスマートフォンなどのカメラを使ってプレイヤーの顔を3Dでスキャンし、年齢を推定する。その推定結果に基づいて、プレイヤーは自分と同じ年代のユーザーとオンラインチャットを利用できるようになる。
年齢確認の処理を担当するのは、Robloxの外部ベンダーであるPersonaという企業だ。
年齢確認が完了すると、プレイヤーは「9歳未満」「9~12歳」「13~15歳」「16~17歳」「18~20歳」「21歳以上」の年齢区分に振り分けられる。9歳未満のユーザーについては、保護者の許可がない限りチャットは利用できない。プレイヤーは「自分のグループまたはそれに近いグループの同世代ユーザーとだけチャットできる」という。
Robloxの担当者は米CNET宛てのメールで、この技術は特定の個人を識別するためではなく年齢を推定するためだけに使われているため、顔認証技術とは見なすべきではないと述べた。
同社は、プレイヤー同士のメディア共有を制限したり、AIを使ってチャット内容を監視したりするなど、ほかの対策も講じていると説明している。
子どもの安全をめぐる論争
2025年夏に初めて発表された今回の取り組みの狙いのひとつは、Robloxが未成年のプレイヤーを十分に保護してこなかったという批判に応えることにある。Roblox は2025年に同時プレイヤー数で過去最高となり、月間アクティブユーザー数は約3億8000万人と推定されている。
Robloxは、同プラットフォームで遊んでいた子どもの家族から、性的虐待や児童搾取があったとする数十件の訴訟を起こされている。またフロリダ州、テキサス州、ルイジアナ州、ケンタッキー州などからも、調査や訴訟の対象となっている。
こうした訴訟の1つを非公開の紛争解決手続きに移行しようとしたところ、カリフォルニア州の裁判官がこの申し立てを退けたことも、同社にとって痛手となった。
Robloxは、自社の安全対策は未成年保護の面で他のゲームプラットフォームを上回るレベルに達しつつあると主張している。
安全機能に関する公式ブログへの投稿では、「Robloxは、チャット機能へのアクセスに顔による年齢確認を義務付けた初めてのオンラインゲーム/コミュニケーションプラットフォームであり、これが今後の新たな業界標準になると信じている」としている。
オンライン配信プラットフォームのTwitchも年齢確認のためのスキャン機能を導入しつつあるが、現時点ではイングランドのみで展開されている。
RobloxとTwitchの取り組みに対して、英国の通信規制当局であるOfcomのオンライン安全監督担当ディレクター、Anna Lucas氏は次のように述べた。「TwitchやRobloxでは、子どもたちが有害なコンテンツや加害者からよりよく守られるようになることを歓迎している。英国のオンライン安全法の下で、プラットフォームは子どもを守るための措置を講じる義務があり、われわれはその責任を果たしているかどうかを確認している。やるべきことはまだ多いが、変化は起きている」
米CNETが話を聞いた、子どものプライバシーと安全、オンラインマーケティング、テクノロジーなどの分野の専門家たちは、Robloxの施策自体は前向きな一歩だと評価している。ただし、同社の安全対策が十分な水準に達しているかどうかについては、大きく意見が分かれていた。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。
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