まさかの新作発表
先週、「マインクラフト ダンジョンズ2(Minecraft Dungeons II)」が今秋発売になることが明らかになった。前作「マインクラフト ダンジョンズ」の発売から6年が経ち、その間も「マインクラフト」シリーズのスピンオフ作品が登場しているが、いずれも大ヒットと呼べるほどではなかったように感じる。
そもそも「マインクラフト」は世界で最も売れたゲームなので、それと比較するのは酷だ。開発元からすれば、『スピンオフはオマケで、本編でしっかり稼げばよい』と判断するはずで、オマケの方は1回限りで終わったものだと思っていた。
ところが予想外に「マインクラフト ダンジョンズ2」が発表されてしまい、筆者も『まだやる気あったんだ』と驚いた。悪い意味ではなく、諸手を挙げての大歓迎である。
というのも、このタイプのゲームは人気は高いものの、子供と遊べるゲームがなかなか見つからなかったからだ。
親子で遊べるハクスラ探し
「マインクラフト ダンジョンズ」は四角いブロックの世界で描かれるハクスラ
前作「マインクラフト ダンジョンズ」は、「マインクラフト」の世界観やビジュアルをモチーフに作られたアクションRPG。バトルを繰り返してキャラクターを強化していくことを主とした、ハック&スラッシュ(ハクスラ)と呼ばれるジャンルの作品だ。
筆者は昔からハクスラが大好きで、PCゲーム界に金字塔を打ち立てた「Diablo」シリーズを特に愛している。いつか子供と遊べたらいいなと、ずっと思い続けている。
ただ、これがなかなか簡単にはいかない。「Diablo」シリーズは悪魔との戦いを描いたダークファンタジーで、残虐表現もかなり多い。悪魔が血しぶきをまき散らすのは当たり前で、初代「Diablo」ではプレイヤーが他のプレイヤーを倒す(PK)と、そのプレイヤーの耳がアイテムとして落ちるという仕組みまである。
ゆえにCEROレーティングも厳しく、「Diablo III」や「Diablo II: Resurrected」はCERO D(17歳以上対象)。最新作の「Diablo IV」に至っては最も厳しいCERO Z(18歳以上のみ対象)である。「Diablo IV」はグラフィックスのクオリティが向上するとともに、生理的嫌悪感を抱かせるグロテスクな描写も増えていて、表現には寛容な筆者も『これは子供に見せづらいな』と思う。
「Diablo IV」のデモシーン。ここだけ見ると美しい表現だが、大半はハイクオリティな血肉まみれのシーンの連続で心をえぐってくる
ハクスラで他に有名なものだと「Torchlight(トーチライト)」シリーズがある。CEROレーティングは「Torchlight II」でCERO B(12歳以上対象)と低め。要求スペックも今となってはかなり低いので、遊ぶものがなくなったらこれかな、と思っていた。ただ絵柄が好みに合うかどうかは、見せてみないとわからない。
「Torchlight II」。子供でも遊べるハクスラとしては常に挙げられる作品
オンラインゲームなら他にもゲーム内容的に適したものが多くありそうだが、かかるプレイ時間はどうしても長くなるし、子供に不特定多数のプレイヤーとの関わりを持たせるのは不安が大きい。四半世紀前なら一緒に「ファンタシースターオンライン」を遊んだと思うのだが、あのくらいの距離感のゲームが今は意外とない。
それに近いものは「モンスターハンター」シリーズ。「Diablo」のイメージからは遠いが、ハクスラの定義から考えればかなり近い。レーティングはCERO C(15歳以上対象)なので、子供に遊ばせるかどうかは保護者の判断次第。我が家は一時、「モンスターハンターライズ」を子供と一緒にプレイしていた。
「モンスターハンターライズ」。見た目はかなりハードだが、地道な装備集めと親の献身的サポートがあれば何とか遊べる
これはこれで大変楽しい作品なのだが、「Diablo」的な手触りの正統派(と呼ぶべきかどうかは議論が分かれるかもしれない)のハクスラに近いものをやりたい気持ちは常にある。しかし、親子で遊ぶのに適した作品がなかなか見つからない。唯一、そのニーズにぴったりはまったのが、「マインクラフト ダンジョンズ」なのだ。
年齢制限なしのハクスラを親子で楽しもう
小学生の親子で遊べるかどうかという点だけでいえば、日本語対応さえしてあれば何とかなると思う。ただPCゲーム、特に海外の作品は残虐表現が多いし、絵柄やゲームデザインのセンスが日本人とは違い、好みに合わないこともある。
「マインクラフト ダンジョンズ」は、ゲーム内容的にもハクスラとしてはかなりわかりやすく、難易度も低い。絵柄も「マインクラフト」がベースなので残虐表現は少なく安心できる。レーティングはCERO A(全年齢対象)だ。ハクスラで全年齢対象の作品は非常に少ない。
「マインクラフト ダンジョンズ2」のCEROレーティングはまだ審査中だが、劇的に上がるということはないだろう。ハクスラ好きな親にとっては、ゲーム好きな子供と遊ぶための最適な作品なのだ。
前作を5歳の時からプレイしていた我が家の9歳児は「2出たの? 買って!」と即答し、親以上にテンションが上がっている(発売は秋だよ、と伝えたらなぜか私が怒られた)。ゲーム好きな小学生なら必ず喜ぶであろう作品なので、今からでもぜひ遊んでみて欲しい。あと、小学生にオススメのハクスラをご存知の方はぜひご一報を。
PCゲームに関する話題を、窓の杜らしくソフトウェアと絡め、コラム形式でお届けする連載「石田賀津男の『酒の肴にPCゲーム』」。PCゲームファンはもちろん、普段ゲームを遊ばない方も歓迎の気楽な読み物です。
